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アメリカ合衆国(アメリカがっしゅうこく)、通称アメリカまたは米国(べいこく)は、北アメリカ大陸および北太平洋に位置する連邦共和国

概要


北アメリカ大陸中央部の大西洋と太平洋に挟まれた本土以外に、大陸北部のアラスカ、太平洋のハワイ諸島アリューシャン列島を国土とする。さらに本国の他に、プエルトリコグアム島などを領有する。北はカナダ、南はメキシコと隣接、西は海を隔ててロシアと接する。50、1特別区(連邦政府直轄地)からなり、資本主義民主主義共和制大統領制を採用している連邦国家の1つである。

殆どの国民が移民もしくは奴隷として外国から来た人とその子孫であり、世界史的に見て比較的新しい国の1つで、その母体になった国々や、その他多くの国家の特徴を経済的、政治的、軍事的、そして文化的にも合わせ持っている。

国名


正式名称は、' (英語: 発音)。通称は、'、略称は、 または 口語では' または ' と呼ぶ場合もある。

日本語による表記は、アメリカ合衆国。通称は、アメリカ幕末明治初期にはメリケン(""の聞こえから呼ばれた物と考えられる。小麦粉はメリケン粉とも呼ばれるが、これもアメリカに由来している)と呼ばれることもあり、その漢字表記「米利堅」から一文字を取って米国とも呼ばれる。ただし、より一般的な漢字表記は亜米利加で、米国の由来はこちらだという説もある。

中国語では昔は花旗という名前を使用し、ベトナム語は称呼され今に至る。花旗を参見。

国名の は、アメリカ大陸の名からつけられた。大陸名の由来については、アメリカ州を参照。日本語の「合衆国」という表記の由来や意味については、合衆国を参照。また、アメリカ合州国と表記する人もいる。

歴史


アメリカはヨーロッパ各国の植民地となった後、1775年、イギリス植民地の13州による独立戦争が勃発、1776年独立宣言1778年連合規約を締結(批准・発効は1781年)、1783年に独立を達成し、世界初の近代的民主主義国家が誕生した。1787年9月17日、連合規約に代えて、さらに中央集権的なアメリカ合衆国憲法が激論の末に制定され、1789年3月4日発効した。 19世紀に、北アメリカ大陸の西部へ勢力圏を拡大していき、諸外国との戦争や領土の買収などにより多くの新しい州と海外領土を合衆国に加えていった。その間の1861年から1865年まで内戦(南北戦争)を経験する。その最中の1862年にはエイブラハム・リンカーンにより奴隷解放宣言がなされたが、法の上でのアフリカ系アメリカ人に対する人種差別はその後も100年以上に渡り続くことになる。

第一次世界大戦後の1929年から1939年までの世界恐慌では、そのきっかけとなるニューヨーク株式取引所の大暴落を引き起こした。第二次世界大戦においては、日本による真珠湾攻撃の後連合国の一員として参戦し、ドイツや日本との戦闘で大きな役割を果たした。1945年原爆を世界で初めて実戦に使用。日本の広島長崎に投下し数十万人を殺害した。これは戦時とはいえ明確な国際法違反行為だとして世界的な批判も根強い。

大戦終結後の冷戦においては、ソビエト連邦を盟主とする共産主義陣営に対抗する資本主義陣営の盟主として、自由・民主主義普及の名の下、朝鮮戦争ベトナム戦争など世界各地の紛争に介入。特にベトナム戦争への介入は世界的に大きな非難を呼び、国内世論の分裂を招いた。ソ連崩壊に伴う冷戦終結後は、唯一の『超大国』『覇権国家』となった。また、冷戦中は、「反共産主義的」であるという理由だけで、アジア南アメリカ諸国をはじめとする世界各国の軍事独裁政府を支援し、その結果、それらの国の国民に対して政治的不安定と貧困を与える結果となった。

1960年代にはアフリカ系アメリカ人を中心に、法の上での差別撤廃を訴える公民権運動が行なわれ、1964年に公民権法(人種・宗教・性・出身国による差別禁止)が制定されたものの、その後も現在に至るまで非白人系移民とその子孫(アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック日系アメリカ人など)に対する人種差別問題は解決されていない。

2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件後には、アフガニスタン侵攻イラク戦争へとつながったが、イラク戦争には「石油を狙った侵略行為」であると批判する声も存在する。

上記テロ事件を境として、アメリカを取り巻く環境ないしはアメリカの世界への対応は劇的に変化し、国際情勢や各国間の関係にも大きな変化がおこっている。現在も“アメリカの死活的利益擁護のためには武力行使を含むあらゆる手段を選択”と宣言している。2005年以降、テロ対策を目的に、連邦情報機関が大統領令に基づき具体的な法令的根拠・令状なしに、国内で盗聴検閲等の監視活動を行っていることについては批判の声もあがっている。

地理


北アメリカ大陸の中央部と北西のアラスカおよび、太平洋の島であるハワイで構成される。国土面積は日本の25倍。

アメリカ本土は東側の大西洋、南側のメキシコ湾メキシコ、西側の太平洋、北側のカナダで囲まれる。大陸の東側に南北にアパラチア山脈、大陸の西寄りには南北にロッキー山脈があり、山岳地帯となっている。アパラチア山脈とロッキー山脈の間は大平原になっており、農業や牧畜業が盛んである。大陸の南東端にはフロリダ半島がある。また北部のカナダとの国境地域には五大湖と呼ばれる湖がある。

アパラチア山脈の東側はニューヨークワシントンDCボストン市などの都市があり人口集中地帯になっている。また、ロッキー山脈の西側にもロサンゼルスサンフランシスコシアトルなどの都市圏がある。五大湖沿岸にはシカゴデトロイト市などの大都市がある。

北極圏に属するアラスカは冷涼な気候である。太平洋の島であるハワイは温暖な気候で、ビーチリゾートとして人気がある。

地方行政区分


詳細はアメリカ合衆国の地方行政区画を参照

アメリカ合衆国は、50の州 (state)、1の地区 (district)で構成されるが、その他に、海外領土を有する。

独立当時、13の植民地にそれぞれ州が置かれた。1959年ハワイ州が州に昇格されるまでの間、各地方の割譲、侵略、買収、併合を経て、現在は50州を持つ。なお、星条旗の帯は独立当時の13州を、星は現在の50州を示している。

連邦政府直轄地

海外領土

アメリカ合衆国の海外領土には、準州(テリトリー)、直轄領と自治領の他に、自由連合州(コモンウェルス)という形態がある。
ハワイ諸島周辺(オセアニア)
ミッドウェー諸島(直轄領) - ハワイ諸島の北西
ウェーク島(直轄領 / 無人島) - ハワイ諸島の西
ジョンストン島(直轄領 / 無人島) - ハワイ諸島の南西
ミクロネシア(オセアニア)
北マリアナ諸島(自由連合州)
グアム(準州)
ポリネシア(オセアニア)
アメリカ領サモア(準州) - サモア諸島東部
ハウランド島(直轄領 / 無人島) - サモア諸島の北西
ベーカー島(直轄領 / 無人島) - サモア諸島の北西
パルミラ環礁(直轄領 / 無人島) - サモア諸島の北東
ジャーヴィス島(直轄領 / 無人島) - サモア諸島の北東
キングマン・リーフ(直轄領 / 無人島) - サモア諸島の北東
カリブ海
プエルトリコ(自由連合州)
アメリカ領ヴァージン諸島(属領)
ナヴァッサ島(直轄領 / 無人島) - ハイチとジャマイカの間

代表的な都市

アメリカの都市圏人口の順位アメリカの主な都市人口の順位も参照。

政治


詳細はアメリカ合衆国の政治を参照

50の州とコロンビア特別区で構成される連邦制。それぞれの州は高度な自治権を持っているが、連邦政府の有する権限は非常に強大である。連邦政府は、立法、行政、司法の三権分立制をとるが、その分立の程度が徹底しているのが大きな特徴。

元首であり、行政府のトップである大統領は、間接選挙で選出される。任期は4年。行政府は、大統領と各省長官が率いる。

議会は、上院下院から構成される両院制(二院制)である。上院は、各州から2議席ずつの計100議席、任期は6年で2年ごとに3分の1ずつ改選。下院は、各州の人口を考慮した定数の合計435議席(その他に投票権のない海外領土の代表など5人)からなり、任期は2年。上院、下院ともに、議席は共和党民主党の二党寡占になっており、二大政党制が確立している。一般的に、上院は上流層の意見を反映し、下院は中流下流層の意見を反映している。大統領は上下両院のバランスをとる役割を期待されている。

法律


各州が独自の立法機関を設置し州法を有する。連邦法は全州にわたって効力を有するものとして上位に位置するものではあるが、各州の自治が歴史的に尊重されていたこともあり、日本における地方自治体の条例に比べると、各州法の地位はかなり高い。合衆国憲法により、連邦法を制定することができる分野は、国家としての対外的な規律に関わる問題や、州を跨ぐ通商に関連する事項等に限定されていることから、会社法刑法などの一般的法律も州法において規定されている。また各州はそれぞれ独自の憲法を有する。

南北戦争後のいわゆる奴隷解放以降も、1960年代まで人種間の平等は、外形的にも達成されていたとは言えない。人種により利用できる公共機関を区別するなどの分離的・隔離的政策は直ちに差別として捉えられないなど、アフリカ系アメリカ人を中心とするマイノリティに対して現在では人種差別と考えられる政策が法律上も否定されていなかった。公民権運動によりこれらの人種隔離法が廃止されて以降も、社会内における経済的地位などの分野で人種による差異は根強く残っている。

このほか、現在も禁酒法がところにより残っている。

また「自由の国」とはいえ、ピューリタニズム・キリスト教保守派の考えの影響から性に関する問題には厳しいところもあり、州によっては婚前交渉や同棲が認められておらず、刑罰の対象となる場合もある。また妊娠中絶を合法化すべきかどうか、死刑制度を認めるかどうかなどの点で宗教的価値観などの多様性を背景とした国家レベルでの議論が繰り返されている。

経済


詳細はアメリカ合衆国の経済を参照

経済規模は GDP世界第1位である。しかし、1人当たりの GDP に換算すると、世界第4位である。大きな経済規模を持ち、その技術開発力と生産力、消費力で世界経済を引っ張る存在である反面、アメリカ文化が資本主義社会の基本である「大量生産大量消費」の側面を強く持っているため、「地球環境問題健康問題の深刻化をもたらした」などと批判されることも多い。

自動車や航空機、コンピュータなど主な工業品の生産、販売数で長年世界一を保っており、その消費量の多さのため世界中の企業が進出している。その為世界経済に与える影響力は非常に大きいものがある。

また、軍事産業や重工業だけでなく、小売やサービス業に至るまで多くの大企業が軍を大きな顧客とするという、いわゆる軍産複合体体質が諸外国への頻繁な軍事介入の理由の一つだと指摘されることも多い。しかし、現代においては戦争が起こっても必ずしも軍事産業界が潤うわけではないこと、軍事介入自体が国家財政を圧迫することを論拠とし、軍産複合体の存在自体を否定する主張も存在する。

訴訟国家としても知られる。いわゆるマクドナルド・コーヒー事件はその代表的な例である。国内に弁護士が約90万人もおり、弁護士の宣伝、営業活動が法的に認められていることから、彼らの多くは営業活動に大変熱心であり、アンビュランス・チェイサー(日本語で救急車の追跡者の意味)などと呼ばれている。

1981年に大統領となったレーガンは、インフレの抑制、減税による投資促進、規制緩和の促進などにより、経済の供給サイドの強化を図る「レーガノミックス」を行った。インフレ抑制は前政権から続いていたマネーサプライに照準を合わせた金融政策により成果をあげたものの、国防費の増大と大幅減税により財政収支が悪化、また高金利からドルレートが上昇し、経常収支の赤字が拡大した(双子の赤字)。金融が緩和する過程で株価は上昇をはじめM&Aがブームとなったが、ブラックマンデーにより株高経済は一旦調整した。

1990年代は、日本の経済が長期低迷に陥り、「失われた10年」と呼ばれたのとは対照的に、アメリカ経済は非常に良好なパフォーマンスを示すようになり、「ニューエコノミー」と呼ばれた。低インフレと高成長を両立し、労働生産性も上昇したことから、アメリカ経済は新たな局面に入った、と言われた。1991年3月の景気の谷の後、2001年3月まで10年にわたって景気拡大を続け、世界経済のけん引役となった。

2000年に入ると、ITバブルの崩壊によって、好調だったアメリカ経済は減速する。2001年9月11日には同時多発テロが発生し、アメリカ経済の減速に拍車をかけた。1980年代から続いている資産膨張を背景にした消費増大はいまや、アメリカ経済の根幹となっており、金融政策への依存度が高まっている。

国民


元々はネイティブ・アメリカンが住んでいた所にヨーロッパアジアからは移民、17~18世紀の奴隷貿易によりアフリカからは黒人奴隷が入って来てさらに人種間で交わったため、「人種のるつぼ」(近頃は、住み分けが起きていることから「サラダ・ボール」と呼ばれることもある)と言われるようにアメリカは様々な人種が寄り添って生活している。こうした中で人種差別問題、特にヘイトクライムと呼ばれる人種差別主義者による凶悪犯罪が頻繁に発生し、大きな社会問題となっている。また、アフリカ系死刑執行率がヨーロッパ系に比べて極端に高いなど、裁判制度の不公平性も問題となっている。また、麻薬による犯罪が蔓延し、特に一部の学校では銃を乱射する事件が発生するなどの事態を招いている。またファストフードの過剰摂取や栄養感覚の欠如により肥満している人が異常に多く(国民の3割以上が肥満という調査結果もあるほど)、社会問題化している。

使用言語は、8割が英語、1割がスペイン語。近年増加傾向にある中南米スペイン語諸国からの移民であるヒスパニックには、英語を殆ど喋ることのできない者も多い。

現在も、合法違法を問わず移民が多く、また出生率も比較的(主に移民層を中心に)高いなど、人口は自然増、社会増双方の要因により増加し続けている。計算上、2006年12月19日頃に、総人口が3億人を超える見込みである。

人種

ヨーロッパ系71%、アフリカ系12%、ヒスパニック/ラテン系9%、その他アジア系(日系、中国系)など。

宗教


プロテスタント58%、カトリック21%、など(2003年現在)。キリスト教信仰者の比率は、1990年調査時の86.2%から2003年調査時の79%へと年々減少傾向にある。2001年の宗教分布は、プロテスタント 52%、カトリック 24.5%、無宗教 13.2%、ユダヤ教 1.3%、その他、イスラム教仏教不可知論無神論ヒンドゥー教ユニテリアン (Unitarian Universalist)がそれぞれ0.5%から0.3%である。なお、キリスト教原理主義も参照。

文化


先端技術や種々の学問においては世界的に見て一二を争うものも多い。第二次世界大戦を通じて、政治的・人種的迫害を受けたヨーロッパの知識人の多くがアメリカに移住したため、戦後はアメリカがヨーロッパに取って代わり世界の先端的な科学技術・学問・芸術の中心になったという事実がある。

また、第二次世界大戦以前より今日まで、世界を席巻する主要な大衆文化の母国としてより強く認識されている。大量に供給される音楽テレビ番組、ハリウッド映画などの娯楽文化、またファストフードコカ・コーラ等に代表される大量消費文化が、世界のどの国にもまして他国にも良くも悪くも影響力を及ぼし得る国である。これらの娯楽・消費「文化」は、世界中どこでも「アメリカ」と聞けば思い出される事物であり、多くの国の知識層の間では低俗で幼稚、粗雑なものとして蔑まれることも多い。

しかし、これらの娯楽・消費文化は、言葉どおり良くも悪くも経済活動と密接に繋がっているため、各国において消費意欲を喚起し、その結果アメリカ経済を牽引する存在となっていることも事実である。

アメリカ消費文化を代表する事項

スポーツ

アメリカ独自のスポーツである野球アメリカンフットボールバスケットボールの人気が高く、他にもプロレスモータースポーツの人気が高いが、反面、ヨーロッパ南米アジアなど世界中で人気が高いサッカーフォーミュラ1の人気が低いのが特徴である。

祝祭日


アメリカ合衆国の祝祭日は、州によって異なり、下記は一般的な祝祭日を記載したものである。日本における祝祭日と比べると必ずしも全ての祝祭日が休日となるとは限らない傾向にある。

祝祭日
日付日本語表記現地語表記備考
1月 第3月曜日マーティン・ルーサー・キング誕生日Martin Luther King Day公民権運動の指導者のマーティン・ルーサー・キングの誕生日
2月 第3月曜日大統領の日President's Day昔の大統領、特にワシントンリンカーンを称える日
5月 最終月曜日戦没将兵記念日Memorial Day戦死した軍人を追悼する日。伝統的に夏の始まりを示す
7月4日独立記念日Independence Day
慣用:"the 4th of July"
連合13州による全会一致の宣言(通称アメリカ独立宣言)を採択した日
9月 第1月曜日労働者の日Labor Day労働者の功績を称える日。伝統的に夏の終わりを示す。
10月 第2月曜日コロンブス・デーColumbus Dayアメリカを「発見」したコロンブスを称える日。
11月11日復員軍人の日Veterans Dayアメリカのために働いた軍人を称える日
11月 第4木曜日感謝祭Thanksgiving Day秋の収穫に感謝する日。伝統的に休暇シーズンの始まりを示す。
12月25日クリスマスChristmasイエス・キリストの生誕を祝う日。冬期休暇を祝う日でもある

軍事


詳細はアメリカ合衆国の軍事アメリカ合衆国軍を参照

世界最大の軍事国家で、世界全体の軍事費の40%をアメリカ 1国だけで占めている。無論、軍需産業はアメリカの最も重要な産業の1つとなっている。

  • 実戦部門 : 陸軍海軍海兵隊空軍沿岸警備隊
    沿岸警備隊は、平時においては、国土安全保障省の管轄下にあるが、戦時には、国防総省の指揮を受ける。
  • 最年少の兵士は、18歳。(志願には高卒程度の学力を有する事を要する)
  • 軍事費は、予算 4,236 億ドル(国防予算権限額(見積額)、(2005年度)。
GDP比は、3.2%。2003年で歳出の43%(国防総省の使ったお金)。

関連項目


外部リンク


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